日常生活災害対策課

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災害対策で忘れがちな「口腔ケア」(ハミガキ)について紹介。トラブルが起きた時の対処法も

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能登半島地震や、関東地震への対策が呼びかけられていますが、皆さん災害対策はしているでしょうか?

 

災害対策意識が高い方は準備は進めているかと思いますが、災害対策で意外と抜けがちなのが、「口腔ケア」(ハミガキ)関連です。

 

この記事では、災害時の口腔ケアについて解説いたします。

 

災害時の口腔ケアとは何か?

口腔ケアの定義と目的

口腔ケアとは、歯や歯茎、口唇、口腔粘粘膜などの口の中の健康を保つために行うケアのことです。

口腔ケアの目的は、口の中の清潔さを保ち、虫歯や歯周病、口内炎などの病気を予防し、口の中の機能を維持することです。口腔ケアは、食事や会話などの日常生活に必要な口の中の機能を支えるだけでなく、全身の健康や精神的な安定にも寄与します。

災害時の口腔ケアの特徴と必要性 

災害時の口腔ケアは、通常の口腔ケアとは異なる特徴と必要性を持ちます。

災害時には、水や電気、ガスなどのライフラインが断たれたり、歯磨き粉や歯ブラシなどの日用品が不足したりすることがあります。

また、避難所などでの集団生活では、感染症のリスクが高まったり、ストレスや不安が増したりすることがあります。これらの状況は、口の中の環境や健康に悪影響を及ぼします。そのため、災害時の口腔ケアは、通常の口腔ケアよりも高い注意と工夫が必要です。

災害時の口腔ケアの対象と範囲 

災害時の口腔ケアの対象は、被災者だけでなく、支援者や救助者も含まれます。

被災者は、災害による外傷やストレス、生活環境の変化などによって、口の中の健康が低下する可能性があります。

支援者や救助者は、被災者の口腔ケアを支援するとともに、自分自身の口腔ケアも忘れないようにしなければなりません。

 

災害時の口腔ケアの範囲は、歯磨きや口内洗浄などの日常的なケアに加えて、口唇や口腔粘膜の保湿や保護、外傷や病気の応急処置なども含まれます。

災害時の口腔ケアの重要性と影影響

口腔の健康と全身の健康の関係

口の中は、体の入り口であり、消化器や呼吸器などの重要な器官とつながっています。口の中の健康は、全身の健康に直接的に影響します。口の中には、約700種類もの細菌が存在し、そのバランスが崩れると、虫歯や歯周病などの病気が発生します。これらの病気は、口の中だけでなく、心臓や脳、肺、腎臓などの全身の臓器にも悪影響を及ぼします。

また、口の中の痛みや不快感は、食欲や咀嚼力、栄養状態などにも影響します。

そのため、災害時には、口の中の健康を保つことが、全身の健康を保つことにもつながります。

口腔の健康と感染症の予防の関係 

口の中は、感染症の発生や拡大の要因になることがあります。口の中には、細菌やウイルスなどの病原体が存在し、それらが口から体内に侵入したり、唾液や飛沫などで他人に感染したりすることがあります。

特に災害時には、避難所などでの密集や衛生環境の悪化などによって、感染症のリスクが高まります。

そのため、災害時には、口の中の清潔さを保ち、感染症の予防に努めることが重要です。

口腔の健康と精神的な安定の関係 

口の中は、人間の表情や感情、コミュニケーションなどにも関係しています。

口の中の健康は、自己肯定感や自信、安心感などにも影響します。逆に、口の中の不健康は、見た目や話し方、味覚などにも影響し、自己否定感や不安感、孤立感などを引き起こすことがあります。

特に災害時には、ストレスや不安、恐怖などの精神的な負担が大きくなります。そのため、災害時には、口の中の健康を保つことが、精神的な安定にも寄与します。

災害時の口腔ケアの影響

災害時の口腔の状態とリスク

災害時には、口の中の状態が悪化することが多くあります。

災害によっては歯や口唇、口腔粘膜などに直接的な外傷を受けることがあります。

また、水や電気、ガスなどのライフラインが断たれたり、歯磨き粉や歯ブラシなどの日用品が不足したりすることで、口の中の清潔さが保てなくなることがあります。

さらに、避難所などでの集団生活では、感染症のリスクが高まったり、ストレスや不安が増したりすることで、口の中の免疫力が低下することがあります。これらのことは、口の中の健康に悪影響を及ぼし、虫歯や歯周病、口内炎、口唇ヘルペスなどの病気の発生や悪化を引き起こす可能性があります。また、口の中の痛みや不快感は、食事や会話などの日常生活にも支障をきたすことがあります。

災害時の口腔ケアの不足と問題

災害時には、口腔ケアが十分に行われないことが多くあります。

災害によっては、歯科医療機関が被災したり、交通や通信が途絶えたりすることで、歯科医師や歯科衛生士などの専門家の支援が受けられなくなることがあります。

また、避難所などでは、水や電気、ガスなどのライフラインが不安定だったり、歯磨き粉や歯ブラシなどの日用品が配給されなかったりすることで、自分で口腔ケアを行うことが困難になることがあります。

さらに、被災者や支援者は、生活の安定や復旧の優先度が高く、口腔ケアの重要性や必要性が十分に認識されなかったり、後回しにされたりすることがあります。

これらのことは、口の中の健康が損なわれ、全身の健康や精神的な安定にも悪影響を及ぼすことがあります。

災害時の口腔ケアの改善と効果

災害時には、口腔ケアを改善することが、口の中の健康を回復させ、全身の健康や精神的な安定にも良い影響を及ぼすことがあります。

災害時には、歯科医師や歯科衛生士などの専門家の支援を受けることができれば、口の中の外傷や病気の診断や治療を受けることができます。

また、避難所などでは、水や電気、ガスなどのライフラインが安定したり、歯磨き粉や歯ブラシなどの日用品が配給されたりすることで、自分で口腔ケアを行うことが容易になります。さらに、被災者や支援者は、口腔ケアの重要性や必要性を十分に認識し、日常的に口腔ケアを行うことで、口の中の清潔さや機能を保ちます。これらのことは、口の中の健康を回復させ、全身の健康や精神的な安定にも良い影響を及ぼします。

災害時の口腔ケアにおける基本的な指導と工夫

口唇や口腔粘粘膜の保湿と保護 

口唇や口腔粘粘膜は、口の中の機能や感覚を保つために重要な役割を果たしています。しかし、災害時には、乾燥や紫外線、外外傷などによって、口唇や口腔粘膜が傷ついたり、荒れたりすることがあります。

これらは、痛みや不快感だけでなく、感染症や癌などのリスクも高めることがあります。そのため、災害時には、口唇や口腔粘膜の保湿と保護を行うことが重要です。口唇や口腔粘膜の保湿と保護の方法は、通常の時と同じように、リップクリームやワセリンなどを使って、口唇や口腔粘膜に塗ります。口唇や口腔粘粘膜の保湿と保護の頻度は、通常の時と同じように、乾燥や荒れを感じたら行います。可能であれば、紫外線や外外傷からも口唇や口腔粘膜を守るために、日焼け止めやマスクなどを使うとより効果的です。

歯磨き粉や歯ブラシの代用品 

災害時には、歯磨き粉や歯ブラシが不足したり、手に入らなかったりすることがあります。

しかし、歯磨きは、口の中の清潔さを保つために最も基本的な口腔ケアです。そのため、災害時には、歯磨き粉や歯ブラシの代用品を工夫することが必要です。

 

歯磨き粉の代用品としては、塩や重曹などを水で溶いた液体や、石鹸やシャンプーなどの泡を使うことができます。これらは、歯の表面を洗浄し、細菌の増殖を抑える効果があります。

歯ブラシの代用品としては、指やガーゼなどで歯をこすったり、木の枝や綿棒などに毛や糸などを巻き付けたものを使うことができます。これらは、歯の隙間や歯茎の汚れを取り除く効果があります。

ただし、歯磨き粉や歯ブラシの代用品は、通常の歯磨き粉や歯ブラシに比べて、効果や安全性が劣ることがあります。そのため、歯磨き粉や歯ブラシの代用品を使う場合には、注意して使用し、できるだけ早く本物の歯磨き粉や歯ブラシに切り替えることが望ましいです。

口内洗浄液やマウスウォッシュの代用品 

災害時には、口内洗浄液やマウスウォッシュが不足したり、手に入らなかったりすることがあります。

しかし、口内洗浄は、歯磨きだけでは落としきれない細菌や食べかすなどを除去するために行う口腔ケアです。そのため、災害時には、口内洗浄液やマウスウォッシュの代用品を工夫することが必要です。

 

口内洗浄液やマウスウォッシュの代用品としては、塩や重曹などを水で溶いた液体や、お茶や酢などの液体を使うことができます。これらは、口の中の細菌を殺菌し、口臭を防ぐ効果があります。ただし、口内洗浄液やマウスウォッシュの代用品は、通常の口内洗浄液やマウスウォッシュに比べて、効果や安全性が劣ることがあります。そのため、口内洗浄液やマウスウォッシュの代用品を使う場合には、注意して使用し、できるだけ早く本物の口内洗浄液やマウスウォッシュに切り替えることが望ましいです。

口唇や口腔粘粘膜の保湿や保護の代用品 

災害時には、リップクリームやワセリンなどが不足したり、手に入らなかったりすることがあります。

しかし、口唇や口腔粘膜の保湿と保護は、口の中の機能や感覚を保つために重要な口腔ケアです。そのため、災害時には、口唇や口腔粘膜の保湿と保護の代用品を工夫することが必要です。

 

口唇や口腔粘膜の保湿と保護の代用品としては、食用油やバターなどを使うことができます。これらは、口唇や口腔粘膜に水分や油分を与え、乾燥や荒れを防ぐ効果があります。ただし、口唇や口腔粘膜の保湿と保護の代用品は、通常のリップクリームやワセリンに比べて、効果や安全性が劣ることがあります。そのため、口唇や口腔粘膜の保湿と保護の代用品を使う場合には、注意して使用し、できるだけ早く本物のリップクリームやワセリンに切り替えることが望ましいです。

災害時の口腔ケアに関する具体的な対応例

災害時に歯が痛くなったら? 

災害時に歯が痛くなった場合には、まず原因を特定することが重要です。

歯が痛む原因には、虫歯や歯周病、歯の外傷、歯の神経炎などがあります。歯が痛む部位や症状によって、原因が異なることがあります。

 

例えば、歯が冷たいものや甘いものに反応して痛む場合には、虫歯の可能性が高く、歯が熱いものに反応して痛む場合には、歯の神経炎の可能性が高いです。

歯が痛む原因によって、対処法も異なります。例えば、虫歯の場合には、歯の穴にガーゼや綿などを詰めて痛みを和らげたり、歯の神経炎の場合には、冷やしたタオルや氷などで歯を冷やして痛みを和らげたりします。

ただし、これらの対処法は、一時的な応急処置であり、根本的な治療ではありません。そのため、できるだけ早く歯科医師や歯科衛生士などの専門家の支援を受けることが望ましいです。

災害時に歯が折れたり欠けたりしたら? 

災害時に歯が折れたり欠けたりした場合には、まず出血や炎症を抑えることが重要です。歯が折れたり欠けたりした部位には、清潔なガーゼや綿などを当てて圧迫し、出血を止めます。また、抗菌作用のある塩水やお茶などで口をすすいで、細菌の感染を防ぎます。

歯が折れたり欠けたりした部位は、痛みや感染のリスクが高くなります。そのため、できるだけ早く歯科医師や歯科衛生士などの専門家の支援を受けることが望ましいです。歯科医師や歯科衛生士などの専門家は、歯の状態に応じて、歯の修復や抜歯などの治療を行います。

 

また、折れたり欠けたりした歯の破片が残っている場合には、保存しておくと、歯の修復に役立つことがあります。その場合には、水や牛乳などの液体に浸して、清潔な容器に入れておきます。

災害時に歯茎が腫れたり出血したりしたら? 

災害時に歯茎が腫れたり出血したりした場合には、まず歯周病の可能性を疑うことが重要です。

歯周病とは、歯茎や歯を支える組織が細菌に感染して炎症を起こす病気です。歯周病は、歯磨き不足やストレスなどによって発症しやすくなります。

歯周病は、放置すると歯茎の退縮や歯のぐらつきや脱落などの重大な合併症を引き起こすことがあります。そのため、歯茎が腫れたり出血したりした場合には、歯磨きや口内洗浄などの口腔ケアをしっかり行うことが重要です。

 

歯磨きや口内洗浄は、歯茎や歯の間に溜まった細菌や食べかすなどを除去し、歯周病の進行を防ぎます。また、歯茎が腫れたり出血したりした部位には、冷やしたタオルや氷などで冷やして、炎症を抑えます。

ただし、これらの対処法は、一時的な応急処置であり、根本的な治療ではありません。そのため、できるだけ早く歯科医師や歯科衛生士などの専門家の支援を受けることが望ましいです。歯科医師や歯科衛生士などの専門家は、歯周病の程度に応じて、歯石の除去や薬物療法などの治療を行います。

災害時に口内炎や口唇ヘルペスができたら? 

災害時に口内炎や口唇ヘルペスができた場合には、まず原因を特定することが重要です。口内炎とは、口の中の粘粘膜にできる小さな潰瘍のことです。

口内炎の原因には、ストレスや免疫力の低下、栄養不足、口の中の傷などがあります。口唇ヘルペスとは、口唇にできる水疱性の皮疹のことです。

口唇ヘルペスの原因には、ヘルペスウイルスの感染や再活性化があります。口内炎や口唇ヘルペスは、痛みや不快感だけでなく、感染症のリスクも高めることがあります。そのため、災害時には、口内炎や口唇ヘルペスの原因に応じた対処法を行うことが重要です。

 

口内炎の場合には、塩水やお茶などで口をすすいだり、消炎剤やビタミン剤などを塗ったりすることで、痛みを和らげたり、治癒を促進したりすることができます。

口唇ヘルペスの場合には、抗ウイルス薬や消炎剤などを塗ったりすることで、痛みを和らげたり、水疱の発症や拡大を防いだりすることができます。

ただし、これらの対処法は、一時的な応急処置であり、根本的な治療ではありません。そのため、できるだけ早く歯科医師や歯科衛生士などの専門家の支援を受けることが望ましいです。歯科医師や歯科衛生士などの専門家は、口内炎や口唇ヘルペスの程度に応じて、薬物療法やレーザー治療などの治療を行います。

 

災害時の口腔ケアに関する事例紹介

東日本大震災での口腔ケアの取り組み 

2011年3月11日に発生した東日本大震災では、多くの被災者や支援者が口腔ケアの問題に直面しました。

歯科医療機関や歯科医師や歯科衛生士などの専門家の不足や交通や通信の途絶、歯磨き粉や歯ブラシなどの日用品の不足などが、口腔ケアの障害となりました。

 

しかし、被災地では、多くの歯科医師や歯科衛生士などの専門家がボランティアとして活動し、被災者や支援者の口腔ケアを支援しました。

歯科医師や歯科衛生士などの専門家が、避難所や仮設住宅などで、歯科検診や歯科治療、歯磨き指導などを行いました。また、歯磨き粉や歯ブラシなどの日用品を配布したり、歯磨き粉や歯ブラシなどの日用品の代用品を紹介したりしました。これらの取り組みによって、被災者や支援者の口腔ケアの改善や口の中の健康の回復に貢献しました。

新型コロナウイルス感染症での口腔ケアの取り組み 

2020年から続く新型コロナウイルス感染症の流行では、多くの人々が口腔ケアの問題に直面しました。新型コロナウイルス感染症の予防や拡大防止のために、歯科医療機関の営業や歯科医師や歯科衛生士などの専門家の診療が制限されたり、歯磨き粉や歯ブラシなどの日用品が品薄になったりすることがありました。

また、自宅での長期間の待機や外出自粛などによって、ストレスや不安が増したり、生活習慣が乱れたりすることがありました。これらのことは、口の中の健康に悪影響を及ぼし、虫歯や歯周病、口内炎、口唇ヘルペスなどの病気の発生や悪化を引き起こす可能性がありました。

しかし、多くの歯科医師や歯科衛生士などの専門家が、オンラインや電話などで、人々の口腔ケアを支援しました。例えば、歯科医師や歯科衛生士などの専門家が、オンラインや電話で、歯科相談や歯科指導、歯科予約などを行いました。また、歯科医師や歯科衛生士などの専門家が、オンラインや電話で、歯磨きや口内洗浄などの口腔ケアの方法や頻度、口唇や口腔粘粘膜の保湿や保護の方法や頻度などを紹介したりしました。これらの取り組みによって、人々の口腔ケアの改善や口の中の健康の維持に貢献しました。

まとめと呼びかけ

まとめ 

このブログ記事では、災害時の口腔ケアについて、以下の点について紹介しました。

  • 災害時の口腔ケアとは何か?
  • 災害時の口腔ケアの重要性と影影響
  • 災害時の口腔ケアにおける基本的な指導と工夫
  • 災害時の口腔ケアに関する具体的な対応例

災害時の口腔ケアは、口の中の健康を回復させ、全身の健康や精神的な安定にも良い影響を及ぼすことがあります。

しかし、災害時には、口腔ケアが十分に行われないことが多くあります。そのため、災害時には、歯科医師や歯科衛生士などの専門家の支援を受けることや、自分で口腔ケアを行うことや、歯磨き粉や歯ブラシなどの日用品や代用品を工夫することが必要です。

呼びかけ 

災害時の口腔ケアについて、少しでも興味や関心を持っていただけたら嬉しいです。

災害は、いつどこで起こるかわかりません。災害に備えることは、自分や家族や友人の命や健康を守ることにつながります。

災害に備えることの一つとして、災害時の口腔ケアについても、知っておくことが大切です。